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愛犬の友・オーストラリアニュース (by ハイランド真理子) |
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<愛犬の友 2006年3月号> グレイハウンドをペットにしようと思う時、既に自宅に猫を飼っている人はちょっと心配。グレイハウンドは、サイトハウンドの一種で、猫や兎などの小動物を見ると、本能的に捕まえようとするからだ。したがって里親募集のウエッブサイトには犬たちの写真の横に、猫のマークがついている。猫マークにダメ印がついていると、できれば猫のいない家に貰ってほしいということ。しかし、猫とのマッチングも、正しいケア次第では問題がないのだともいう。 さて、家に他の犬がいる場合は?レーシングドッグたちは、他の犬種の犬たちに会うことがない。しかし、基本的にフレンドリーな犬たちだから、相手に攻撃をしかけたりすることはほとんどない。「小さい子供との相性はどうなのでしょう」という質問も多いというが、グレイハウンドは人間が大好き。だから子供が彼らを多少手荒に扱っても、あまり反応しない。子供たちの悪さがあまりひどくなると「逃げるが勝ち」とばかり、そそくさと逃げていくほど。ということは、グレイハウンドは番犬にはならない。グレイハウンドは吠えないばかりでなく、留守番中に泥棒が入っても、"watch"つまりじっと見ているだけ。おっと。 GAPが扱う犬たちの年齢はおよそ2歳から5歳。大きさは30キロから45キロ。背の高さは65cmから75センチ。牝はこれより少し小柄になる。彼らは、運動家だったからあまり多くを食べない。1日500gの肉か、それに相当するドッグフード、それから時々ご褒美のおやつを与えるだけだ。もっとも、ペットになると、家族がつい多めに食事を与えてしまい、オーバーウエイトになってしまう犬たちも。その他に気をつけなければならないのは、グレイハウンドのリードを公共の場ではずすことだ。これは、先述したように、攻撃性を持っているからではなく、動いているものを見ると、猛ダッシュで追いかけるから。 オーストラリアのGAPプログラムの大きな問題は、"マズル"。 NSW州やクインズランド州では、グレイハウンドは、公共の場ではマズルをつけなければならないとの法律があり、マズル・イコール・攻撃的な犬との印象を与えてしまい、これがアドプションプログラム推進のための大きな支障になっている。法律を改正した州では、マズルを外した時から、プログラムに参加する人たちの数が驚異的に伸びたという結果が出ている。それから、GAPプログラムの遂行には、ボランティアの力は欠かせない。特に、本当の里親が見つかるまでグレイハウンドを一時的に家庭で預かるフォースターファミリーは、GAPのバックボーンである。 GAPはオンラインで、オーナーやトレーナーたちからのアドプションに出したいという申し込み、一般からペットにしたいという申し込みなどができるようになっている。また、どのGAPでも年間最低4回はニュースレターを発行して、プログラムに関わる人々の意識を高めたり、新しい参加者たちを集めたりしている。これからは、どんなNPOでもプロフェッショナリズムを持たないと多くの支援は得られない。アドプションのコストは、州によっても多少異なるが、クインズランド州では大体200ドル(約18000円)。ここに、アドプションをする前の獣医の診察料、ディセックシング(去勢)、マイクロチッピング、予防接種、寄生虫の検査、虫下しの投与、ネイルクリッピング(爪切り)に性格テストなど全てが含まれている。 GAPのプログラムでナーシングホーム(養老院)に貰われて行ったグレイハウンドたちがいて、持ち前の人懐こさで、多くのお年寄りを幸せにしている犬たちもいるという。今まで一言も口を聞かなかったお年寄りが、ダッシュというグレイハウンドが行ってから、話をし始めたというハッピーな話もある。また、うつ病で悩む人がグレイハウンドをアドプションしてから、病気がメキメキと回復して、新しい人生が開けたと、感謝の手紙を送ってきた例も。人間が犬たちを助け、犬たちが人間を助ける。GAPのプログラムがこれからも成功していくことを祈りたい。 最後に、クインズランド州のGAPから、まだ1頭だけだが、はるばる日本にグレイハウンドを送ったと話を聞いた。GAPと里親の間のコミュ二ケーションが、言葉の違いもあってちょっとやっかいだが、この問題さえ解決できれば、これからも海外へのアドプションはぜひ前向きに考えたいと、先のクースティーさんは語っている。 |